自然なこころで生きる

たわいのない話

身を呈して

Tさんの3歳になる子供さんは生まれた時から重い病気を患っています。その原因は3年前にTさん一家が正月に実家に帰省した際に生じたのではないかとTさん一家と親族は考えているようです。少なくともTさんの奥さんとそのお父さんはそう確信しています。

 

Tさんの実家に帰省した時、奥さんは妊娠していました。

Tさんとそのご両親が気が進まない奥さんを誘って初詣に行きました。

初詣から帰宅すると奥さんは体調を崩し早産しました。

生まれた子供さんに重い病気があることが分かりました。

それから、Tさんと奥さんとの関係がギクシャクし始めました。

そこに奥さんのお父さんが関わってきました。

奥さんのお父さんは生まれた子供の発症の原因がTさんとそのご両親にあるとTさんを責め立てました。

さらに、奥さんのお父さんはTさん夫妻を離婚させようとしました。Tさんの職場にもTさんを誹謗する文書を送りつけたこともありました。

幸いTさんの勤務態度が真面目だったためその文書は勤務評価に影響しませんでした。むしろ上司が心配してTさんに弁護士と病院を紹介してくれました。

奥さんはお父さんに自分たち夫婦の問題に関わってこないように最初の頃は言ってましたが、やがて奥さんは実家に帰ってしまいました。

 

これまでは、夫婦の問題に関してはTさん夫婦vsお父さん、子供の病気に関してはTさんvs奥さん+お父さんという関係でしたが、その頃は夫婦の問題に関してもTさんvs奥さん+お父さんという構図に変化し始めました。そして、奥さんの精神面に変化が生じてきました。

 

Tさんの努力の結果、奥さんは実家から戻りましたが、しばらくすると奥さんは入院することになりました。うつ病と診断されました。

入院中の精神科医との面談等によって奥さんは Tさん一家の問題はお父さんとの関係が影響しているのではないかと思うようになりました。

これまでのことを振り返ってみると成人男性と話すのが苦手で、思うように話せないことを思い出しました。

どうやらそれはお父さんとの関係から来ているのではないかとと気付き始めました。

 

両家を巻き込んだTさん一家の問題の中心はもちろん子供さんの病気です。

しかし、真の問題は奥さんとお父さんの関係にあると思います。

Tさんの話を聞いていると奥さんとお父さんは親子の分離ができていないようです。

父と娘は共依存の関係にあります。

この共依存関係を破壊する契機となったのが子供さんの病気です。

子供さんの病気は、最初に親族間の問題を起こし、次に夫婦間に問題を起こしました。

しかし、それらの問題の背後には常に父と娘の共依存がありました。

次々に争いが生起し問題が移行した結果、父と娘の共依存が明らかになって来たのでした。

そのことに気付いたのは娘である奥さんでした。

今、奥さんは共依存から脱しようとしています。

それをお父さんは必死で(おそらく無意識のうちに)阻止しようとしているのでしょう。

時間はかかるでしょうが、奥さんに対する愛がTさんに有る限り奥さんはお父さんへの依存を解消していくと思います。

一人の「自立」した人間性を確立した時、Tさん夫婦は真の意味で夫婦になると思います。

そしてお父さんもそうなればと願わずにいられません。

 

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