自然なこころで生きる

たわいのない話

客寄せ

お客さんのいない店に入ってしばらくするとお客さんが増えている。先日もお客さんが一人しかいないケーキ屋に入ってショーケースを覗いていると次々にお客さんが入り店内は満員になった。

入店を諦める人もいた。

昔、懇意にしていたホテル経営者は客の入りが少ない日には必ず電話を掛けてきた。五分も経たないうち電話を掛けていられないくらいに来客があるのが常だった。

デパートのテナントに行くとその店だけお客さんが多い。いつもお客さんが多いですねと言うと、私が来るとお客さんが多くなると言う。

商店街をブラブラしお店を覗くと次第にお客さんが増えてくる。

だいたい、こんな感じだ。

 

昨日は息子といつもの高原までドライブした。

甘いものが食べたくなり四時過ぎに高原の店に入った。

古民家を移築したとても趣のある広い店内は冷房なしで涼しい。

お客は私たちだけ。

テーブルの上に皿に茹でたトウモロコシが置いてある。一個百円のトウモロコシを食べながら注文した甘味を待っていると次々に来客がある。

その前に立ち寄った店でもそうだった。

そのことに息子が驚いた。

客寄せなのだろう。

先のホテル経営者は福の神と呼んでいた。

福はもらうが、その逆はなかった。

福の神かどうか知らないが私自身にお金という福はないと言うと、福の神は他人に福をもたらすだけだからそれでいいのだと言う。

欲の皮ばかり突っ張っている人なので自然と付き合わなくなった。

資産家だったが、心はそうではなかった。

彼は心の碇を自分の欲に下ろしていた。

どこまでも自分のことだけだった。

自分自身に自分の碇を下ろすという矛盾に気付いてなかった。

これではどこまで行っても安定することなく漂い続けていく、存在の不安から逃れることが出来ない。

日本でも屈指の名門大学の卒業生だったが、本当の意味で賢くなかったのかも知れない。

 

昔、Y神父さんは自分のものを惜しみなく人に与えなさい、そうすれば与えた以上のものを得ると教えて下さった。身の回りを見ると何が増えたのだろうと考えてしまう。

 

 

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